口臭
統計によれば口臭を気にする人は成人の約80%だそうです。
口腔内には常在菌として何百億という細菌が存在していますが、ブラッシングなどのケアが悪いとこれらの細菌が食べかす等の汚れを分解する際口臭の原因となる臭気成分を発生させます。
メチルカプタン、硫化水素、ジメチルサルファイドという3つの揮発性硫化物ですが、これは下水管等の悪臭の原因と同じものです。
保険で出来る歯石取り
歯周病(歯周疾患)治療は、主にブラッシングと歯石除去(スケーリング)を行います。
歯石はプラーク(歯垢)や唾液のカルシウムなどが石灰化したもので、歯石そのものが虫歯や歯周病の原因となるわけではございませんが、歯石のザラザラした 表面にプラークが付着しやすいことや、歯石があることで歯ブラシが十分に届かず、プラーク(歯垢)の磨き残しが出てしまうことが虫歯や歯周病のリスクを高めてしまいます。
歯石は、歯と歯ぐきの境目や歯根(歯の根っこ)に付着し、ブラッシングやクリーニングでは除去できません。
専用のスケーラーという器具を使用して取り除きます。
歯周病(歯周疾患)治療の目的で行なう歯石取り(スケーリング)は、健康保険が適応されますが、以下の条件が必要です。
歯と歯肉(歯ぐき)の境目より上を歯肉縁上とよび、歯肉縁上歯石は外から見える歯肉の境目に沿って付着しているため、超音波スケーラーを用いて比較的簡単 に除去できます。(ペースメーカーを装着されておられる患者様には、電磁波のでないエアースケーラーをご用意しておりますので気兼ねなく診療を受けていただけますのでお申し付け下さい。)
歯肉縁上歯石はプラークと唾液などに含まれるカルシウムが結合し石灰化したもので白っぽい色をしています。
軽度の歯周病の場合は、ほとんどの方が歯肉縁上の歯石除去と毎日にプラークコントロールで症状が改善されます。
歯肉縁下(歯根部)にも歯石の付着が認められた場合は、歯肉縁下の歯石除去(スケーリング・ルートプレーニング)を行ないます。
歯肉縁上歯石を取り除いた後に、歯肉縁下にも歯石が認められた場合はスケーリング・ルートプレーニングで歯根部の歯石やプラーク、感染部位などを取り除いていきます。
スケーリング(歯石除去)は、歯肉縁上と同じく超音波スケーラーまたはハンドスケーラーで歯周ポケット内の歯石とプラークを除去します。
ルートプレーニングとは、歯の根の表面を滑らかにすることで、歯周病で軟化したセメント質を取り除いて、歯の根の表面を硬く滑らかに仕上げる処置になります。
歯肉縁下の歯石除去をするだけでは、歯の根の表面が凸凹になり歯石およびプラークが付着しやすい状態になるのでルートプレーニングで綺麗に仕上げるのが非常に重要です。
歯石が歯周ポケットの非常に深い部分(歯肉縁下6mm以上)に付着していると、歯肉縁下の歯石除去(スケーリング・ルートプレーニング)でも除去できない場合もございます。その場合は、歯周外科処置を行なうこともあります。